『全情連』『C−C』の2つの与信システムから導き出された「答え」を金額に換算したものが「与信額」となり、「上は50万円から、下はゼロまで」の範囲内でアナタに言い渡されることになるのである。過剰融資の禁止貸金業規制法では「貸金業者は顧客や保証人の返済能力を超える貸し付けの契約を締結してはならない」としている。また、金融庁の事務ガイドラインでは「窓口における。簡易な審査のみによって、無担保無保証で貸し付ける場合の目処は、一業者あたりの貸付金額について「50万円」、または年収額の「10%」に相当する金額とする」と定めている。もって「簡易」とするかは意見されるところだ。簡易にするほうが、消費者にはわかりやすいだろう。
輸出が伸び、輸入が減少すると、輸出産業と日本の輸入競争産業の生産は共に拡大するため、国民総生産は拡大し、それに伴って雇用量も増大し、景気が回復していく。これが変動相場制の下で、かつ国際間の資本移動が自由な場合の金融政策による景気回復のメカニズムである。逆に、景気が拡大し過ぎてインフレになる場合には、日本銀行は金融を引き締めて金利を引き上げる。日本の金利が上昇すると、円高・ドル安となって、中期的には日本の輸出は抑制され、輸入が増大するため、輸出産業と輸入競争産業の生産の伸び率は共に鈍化し、景気拡大の行き過ぎが抑制されて、インフレを防ぐことができる。このように、変動相場制で国際間の資本移動が自由な場合には、金融政策は国内経済の安定、すなわち雇用の安定と物価の安定のために割り当てることができるようになるという意味で、金融政策を経常収支から独立に運営することができるようになるのである。
2008年の金融危機の発端となったのは、アメリカのサブプライムローン問題である。サブプライムローンとは、通常の住宅ローン(プライムローン)を組めない人々を対象とした住宅ローンのこと。収入が低い、過去にローンの支払いが滞ったことがある、担保とすべき財産をもっていないといった人々を対象にした融資だ。最初の1〜2年は金利が低いが、2〜3年目からは高金利に跳ね上がる。審査基準はきわめて甘い。常識的に考えれば、このような人々に融資することは、大きなリスクをともなう。返済不能になる可能性が高いからだ。しかし、金融危機が表面化する前のアメリカでは「住宅価格は上昇しつづける」という住宅神話が信じられており、万が一、返済が滞るようなことがあれば、持ち家を売って返済すればいいという安易な考え方が蔓延していた。それで、本来ならば持ち家を買えるほどの収入のない人たちが、こぞって家を買うことになったのである。