自動車、家電、カメラなど、主な産業分野では、供給者は複数、しかし少数です。2社だけの場合は複占と言い、3社以上だが少数のとき寡占と言います。大きな生産額をもつ産業の供給者が少数なのですから、それぞれが巨大企業です。しかし、もちろん企業の間には差があります。各企業の供給額がその市場全体の供給額のどれだけを占めているかを市場占有率(marketshare)と言います。トップの1社がずば抜けて大きなシェアをもっている場合をガリバー型寡占と言います。日本では、ビール、板ガラスなどがガリバー型寡占といわれています。乗用車、鉄、粗鋼、アルミ地金、のシェアをもっている産業です。こういうシェアは、生産集中度とも呼ばれます。
インフレを抑えるために活用されてきたのが、?総需要抑制策?構造対策?ガイドポスト政策‐などです。総需要抑制策の典型は、政府の公共事業の抑制や金融引き締めです。需要の盛り上がり過ぎがインフレを引き起こしているときに、大きな効果を発揮します。構造対策は、供給力不足が原囚で物価が上昇している場合、企業に設備力の増強を促す形で実施されますが、効果が出てくるまでに時間がかかります。ガイドポストは、過度な賃上げが物価を押し上げているときに、政府指針(ガイドポスト)を示し、企業経営者と労働組合の交渉を誘導する政策です。景気の勢いが鈍ってくれば、インフレは終息するのが普通ですが、1970年代には不況とインフレが同時に進行するスタグフレーション(停滞を意味するスタグネーションと、インフレーションの合成語)になりました。
レアメタルの問題点は、資源の埋蔵国がごく一部に偏っていることにある。その多くが中国、ブラジル、ロシア、カザフスタン、オーストラリア、アフリカなどに集中しているのである。たとえば、超伝導装置を製造するために不可欠なニオブの生産は、ブラジルが9割を占める。高級な切削用工具に使われるタングステンは中国が9割。バナジウムを産出するのは中国、ロシア、南アフリカの3か国のみである。そのため、レアメタルは完全な売り手市場になっており、産出国で天災や政情不安などの混乱が起きると、安定供給されなくなる可能性が高い。価格が高騰すれば、先物取引で儲けようとする投資家にとっては、投機の対象にもなるだろう。そうした事態を恐れて、欧米には備蓄制度をもうけている国もある。